静波海岸

ひさちゃんと付き合い始めの頃、ちょっとびびったことがあった。
特に嫌なことではないんだけど、ひさちゃんはワードローブにバリエーションがなくて、いくつかのシャツをローテーションしてる感じ。
その中であるとき初めて見かけるTシャツがあったのだが、それを見た瞬間「うっ･･…」と動揺してしまった。
奇しくもその時店に送ってもらう際品川君を見かけた日。

見かけた品川くんも、同じ絵柄のTシャツを着ていたのだ。
品川くんも何故かそのTシャツを気に入っていて、よく着ていた。

それから何日かが過ぎ、初めてひさちゃんの部屋に行ったときにも、「うっ」と思ってしまったのは、クロゼットにかかっていた茶色い秋冬物のシャツが、品川くんの持っていたものとそっくりだったから。
同じものかもしれないぐらい、似てるシャツ。
だから、どうしてもアタシは品川くんを忘れられないし、忘れる必要はないのかもしれないけど感傷に浸りたくなんかこれっぽっちもないのに心がざわざわするのを止められない。

今は大分そんな感覚も薄れてきたけど、忘れられないことには違いない。

そんな、似たような好みの男を選んでるんだなぁと思った。
まぁ、好きなんだけどさ、そのセンス。
適度にカラダが出来てると(筋肉があると）シャツなんかを着せてもおかしくないからいい。
アタシは柄シャツ好きだし、和モノっぽいシャツとかが似合う男だと嬉しい。
ひさちゃんはかっちりしたシャツを着る女に萌えるらしいけど(笑)

シャツっていいよね。
ボタンを一つずつ外す感じがエロい(笑)
そしていつもひさちゃんに「ボタン開けすぎ!」と怒られるｗｗ
だって暑いんだもーん。


 

会社の契約してる保養施設(というか会員制ホテル)にキャンセルが出てしまい、夏休み期間のキャンセルは今後の予約に支障が出るためできるだけ他の誰かが行くように手配します。
しかしながらその施設が静波海岸という御殿場・静岡よりもっと先の、ちょっと遠いところにあるため他に行きたいという人が見つからず、勿体無いので上司におねだりして行かせてもらうことにしました♪

本来なら社員さん限定なので、アタシが行くには社員さんの名前を騙って行かなくてはなりません。
しかもお部屋は３人部屋。
４歳から防災上の理由で１人分とカウントしなければならないためアタシ・①・②でいっぱいということになります。

当初それならやめよう、ということになったのだけど、それだけでかいホテルなら誤魔化しきくんじゃないの？ということに。
さすがに②が３歳には見えないだろうし、いっそトランクに②を詰めて行く？(笑)とかも言ってたんだけどそれはかわいそうすぎるだろう、ということで、３名で取ってひさちゃんは知らん顔して侵入する計画に。

火曜出発だったのだがいつもよりだらだらとした朝を迎え、９時ぐらいに起床。
それでも①に散々「何時に行くの?!」と言われながらやっと起きたのだけど(笑)
前日に色々支度しておいた荷物をがっつり車に積み込んで、ひさちゃんを電話で起こして出発。
行きながらお腹が空いたためコンビニで朝ご飯を買い込み１０時ぐらいにひさちゃんと合流して静岡へ向けひた走る。

ちょうど旅行の前日に車を修理に出していたため旅行は代車のワゴンRで、CDが聞ける仕様だったためごっそり持ち込んでアゲアゲドライブ。
久しぶりの高速はちょっと緊張モノだったけどやっぱ音楽かけて走るのは気持ちいいね。
「ちょっとママスピード出し過ぎ」とひさちゃんに窘められた時には１３０ｋｍ/ｈ。
あらいけない、軽で子供乗せて走るスピードじゃなかったわねｗ
なんたってCDは久々のMCM(マッドカプセルマーケッツ)だったもんで快調でした。

そんなこんなで東名吉田インターを降りる頃にはアタシ以外全員爆睡。
ひさちゃんに渡しておいた地図はまんまと忘れられていたので記憶と勘を頼りに走るのみ。
多分こっちの方、と走っていくと『静波海岸４キロ』の看板が。
当たりだ～♪と無事ホテルに到着。
チェックイン時間まで少しあったのでひさちゃんは海岸見に行ったり、幹線道路沿いのコンビニに行ったりして辺りを探索していたらしく、部屋に入って「○○号室だよ～」とメールをする頃には「何でも聞いて」とすっかり地元の人みたいになっていた(＾＿＾;)

さすがにロビーを通るのは気まずいので外のプールサイドを抜けると廊下の途中にある非常口があり、当初そこを抜けて部屋に来ていたのだが、１Fということもあり２日目にはベランダから出入りするのが当たり前になっていた。

ホテルでご飯を食べたり屋外プールやテニスコートを利用するには部屋番号でまとめて精算のため、利用人数がバレてしまうので一切利用せず、無料の屋内プールと大浴場、あとは歩いて３分の海岸を行き来するという２泊。
夕飯は幹線道路を５分も走ればファミレスやらがあったのでホテルで食べるより割安だし、朝ご飯はコンビニで買っておいたもので済ませる。

そんなコンビニで見つけた静岡限定っぽい飲み物。

お茶がラムネのビンに入ってるだけなのかな?!と原材料を見ると、ちゃんとブドウ糖とかも入ってる…(-＿-;)
てことはやっぱお茶味のラムネ、てゆかラムネ味のお茶?!
(゜д゜;)

さすがに買うのは躊躇われたため記念に写真撮っとく～、と言うとにこやかにポーズをとってくれたひさちゃん(笑)

お茶らむねだけ撮れればいいんだけどなー(笑)
でもせっかくなのでそのまま撮ったんだけど、ペイントで加工したから色が飛びました(-＿-;)
まぁメインはお茶らむねなので、いっか。

そんな感じで午前中は海、お昼を食べてお昼寝したら夕方～夜にかけてプール、という２日でした。

いつもの如く海やプールに携帯を持っていかないもんですから１枚も画像がないというね、せっかくの楽しみもきちんとお伝えできないのが残念でなりませんよ。
もう自分らが楽しむことでめいっぱい満喫しちゃいまして(笑)

海は砂浜、というか砂利浜？ｗｗ
もちろん湘南なんかより綺麗でしたがやっぱり岩場のが綺麗だよね。
もうちょっとお子たちが大きくなったら岩場の海だなー。

昔買ったイカダみたいな形状の浮きボート？とか浮き輪とかを持ち歩き。
浅瀬ではまたしてもお子たちが波に巻かれてごろんごろんなって、「おぼれたー!!」と若干苦しみながらも楽しそう(笑)
そんなアタシの背後から近づいて足元に潜ったひさちゃんは「あれ？」と思った瞬間アタシを肩車するように浮上してそのままバックドロップｗｗ

しょっぱーい、鼻がツーンとするー!!!(笑)
大笑いしてひさちゃんが狙うのはお子たち。

浮き輪ごと持ち上げてほいっ、と投げ込みｗ
「わー!!」と焦った声を上げるも浮き輪のお陰でばしゃーん、となるだけ(笑)
「やめてやめて！」と言いながらも超笑顔(笑)

お昼を食べて食後のまったり時間はテラスの椅子でぼんやり読書。
普段は専ら美容院でしか読むことのできない本が読めてとても幸せ♪
ソテツの木が並ぶ青い空の下で、暑いけどまったりとした時間が過ぎるのはとても贅沢だと思う。
南国リゾートに行っても、アタシはきっとそうやって満喫する。

それから少し、快適な部屋でお昼寝をして、待ちくたびれたお子たちに急かされてプールに向かう。
プールでは波がないので落ち着いて泳ぐことができ、②がやたらとバタ足上達しました。
足を持って「こうやって、こうやるんだよ」と教えてあげたらすぐに覚えてお兄ちゃんより速く進むようになってしまったｗｗ
①は何度か教えても「つかれるから」と言ってただ足をばたばたさせるだけのバタ足で、「まってよー」ととにかく誰かを呼んでどうにかしてもらおうという魂胆(-＿-;)
本気になれば進むバタ足もできるのになー。
浮き輪のままだけど二人でバタ足競争したり、めいっぱい遊んでました。

屋内プールは何故か大浴場と繋がっているので、更衣室が一緒。
遊んだ後はゆったりお風呂に浸かってさっぱりできるので良かったです。

素敵なプチリゾート体験だったけど、夜にはひさちゃんとすごく真面目な話をしたり、ちょっとした不安について話し合ったり愛し合ったり、やっぱり旅行って今後を見据えるいい機会になると思う。

最終日、海行ってから帰ろっか？という問いにもプールがお気に入りだったお子たちはつまんない顔で車に乗り込み。
帰りがけ、会社の人に聞いていた小田原の県立博物館に行ってみようと思ってメールしてたのだが会議のため返信が途切れ途切れになり、箱根周りでドライブがてら帰ろうか、と道すがら見つけた彫刻の森美術館に行ったことがないから、と寄ってみたのだがあまりのお値段にびっくり(-＿-;)
急な旅行だったため予算がそれほどなく、やっぱり博物館のが安く済んでいいよ、と残念な感じで出発。

小田原の１国沿いに看板があると言われたもののさっぱりわからず、「象がいたよね？」とひさちゃんの思いつきで小田原城に行くと、ちょうど猿のご飯タイム。
なんかもこもこしたオレンジ色のものを猿達がもっていたのだが、よく見たらそれは南瓜の種部分。
うまいことそのタネの中身だけ食べてるんだよ～。
すげー、と言いながらしばらく小猿のかわいいっぷりに見入って象のところへ。

あれ？いなくね？
とぐるっとまわってみると象もご飯タイム。
檻の向こうから鼻を伸ばして沢山あるエサの中から南瓜を掴んで食べる…と思いきや掴んだ南瓜ごと檻の棒に鼻を巻きつける。
「何してんだろ？？」
と思ったら『パキっ!』といい音がして南瓜の欠片が落ち、小さくした南瓜を口に入れた。
おお～～!!
でかすぎる南瓜を割って食べてるのね。
すごいわ～、すごい鼻だわ～～。
ひとしきり象の食事シーンに見入ったあとは、こども遊園地へ。

そう、小田原城といえばこれですよ。
このチープさがたまんないでしょ(笑)
小田原城のふもとをちょこっと走る電車とコーヒーカップ、お金を入れて左右にゆれるタイプの乗り物が２０台ぐらい、それで「こども遊園地」(笑)
しかも電車とコーヒーカップは８０円、小さい乗り物は３０円ですよ!!
なんて良心的なんでしょう、このご時世に!!

いやー、毎週ここでもいいよね、なんて話しているそばから蚊に食われまくるひさちゃん。
ひさちゃんはありえないぐらい蚊に好かれる体質で、隣にお子たちがいてもひさちゃんだけが狙われるぐらい美味しい血を持っているらしい(笑)

足から腕から刺されまくってかゆすぎてテンションどん底なひさちゃんにかなり残念な気持ちになるアタクシｗ
だから虫除け買おうって言ったのにー(-＿-;)

それでも３０円ならいいでしょ!と言う①がまた乗り物に乗りに行き、②と一緒に２度目のコーヒーカップでぐるんぐるんそれぞれのカップを回して喜ぶ。

ちょｗｗｗ

見てるこっちが気持ち悪いわ(-＿-;)

そして降りるとさすがに「まわしすぎてあたまがいたい」とぐったりする子供②ｗｗ
アホか!!(笑)

じゃぁ気持ち悪くなったところでいい時間になったし、帰りますか、とようやく帰路につきました。

ひさちゃんは走ってトイレに行き、刺されまくった手足を濡らして冷やし、かゆみと戦っていました(＾＿＾;)

結局博物館にはいけず…(-＿-;)
次回は是非行きたいと思いますｗ

帰りがけ、お土産を買ってないことに気づき、大磯を過ぎた辺りにあった看板目指してかまぼこ系を求めて立ち寄るもお休み（つд｀;)
仕方なくそのまま帰りながら薬局でかゆみ止めを購入して、平塚あたりで信号待ちの間に見つけた和菓子屋さんで湘南銘菓を買い(笑)、眠いだのだるいだの言うお子達と無事帰宅しました。

いやー、最後がぐだぐだだったけどとっても素敵な時間を過ごしました。
次回はちゃんと４人で予約とろうね、と言いながら(笑)