Last Love Song

手放したくなかったよ　この恋は本物だった
辿り着いた答えにまだ　あなたは泣いてるの？

変わり始める事を　恐れずに生きてほしい
必ず待つ幸せから　その目を逸らさないで

風のように　駆け抜けてよ
一人じゃないことを忘れないで
｢愛してる」は　もう聞こえない
二人だけのlast love song

あなた以上の誰かを　愛せても忘れはしない
重なり合う二つの影　別れ際のキスも

とめどなく溢れだす　思い出は美しすぎて
戸惑わせて　引き止めるの　それでも旅立たせて

風のように　駆け抜けるよ
一人で生き抜いて強くなるの
あなたにだけ　見届けてほしい
二人だけのlast love song

涙の跡　消えるころは
二人のこの答えを信じていける
笑ってまた会えますように
胸に刻む　last love song

｢愛してる」は　もう聞こえない
二人だけのlast love song











2008/superfly

先週末、夕方に起きてひさちゃんと待ち合わせだったのに寝坊して慌てて支度する中、品川くんから不意にメールが来た。

『sb:BYE-BYE

8月に引っ越すことにしたよ
年内で仕事も辞める
色々と疲れたからね
あとメールこれで最後にするね
今までありがとう
もっと一緒に刻めるかなと思ってたけど
なかなか上手くいかないな
さようなら』










またどうでもいいよ、今が良きゃ、って酒に溺れてたりしてなくて良かった。
仕事を辞めるきっかけってなかなか難しいから。
メールは最後でいい。
もともと好きじゃなかったんだしね。
もっと一緒に刻めると良かったよね。
あたしが「今」と｢恋」だけを楽しんでれば良かったけど、変わってないと言い張る品川くんも、考え方が変わっていったんだよ。
ほんとにうまくいかないね。
でもどこかでこうなることを感じてた。
だからこそいつも不安だった。
きっと品川くんには全然わかんないだろうけど。

今でも、多分好き。
店でユカちゃんを見るたびに思い出す。
できれば一緒に働きたくない。
品川くんちの近くを通ると緊張する。
顔を見たら恋しいと思ってしまうのだろうか。







『メールありがとう

私も年内には引っ越します。
仕事辞めたいから。

たくさんの幸せをありがとう。
ほんとに夢みたいなひと時でした。
私の勝手で続けられなくてごめんなさい。

元気でね。
さよなら。』








日曜の夜、ひさちゃんに送ってもらって出勤するとき、品川くんとよく行ってたコンビニの前で、あたしたちの車の前を品川くんが横切った。
いつもの格好。タバコを吸いながら。
横切る品川くんに合わせてひさちゃんはスピードを落として車を走らせた。

気づかないで
見つけないで
そのまま行って


あたしは、「もう次がいるのかよ!」って思われたくなかったんだ、きっと。
次どころじゃなくて、かぶってたのにね。
どうせならとことん嫌な奴になればいいのに。

ずるい自分が、悲しかった。