にやにやにやり

夕べ、『行くかも』と言っていた旅人は結局来ませんでした。





『なかなかお店に行けないけど、いい子にしてるんだよ』














・・・・・・・・・・・・・・・・(´-д-｀)ﾊｧｱ?!




誰なんだ?!!!

ｵﾏｴは一体アタシの何なんだ!!!!!!!!

何様なんじゃぃゴルァア!!!!!!!!(｀д´#)9"=3














『あんまり放置して会いに来てくれないとグレちゃいますよ♪』


・・・・・・・・・・アタシって偉いなぁ～(笑)


『正直11時出勤と聞いて無理だと思いました。自分も仕事があるので次の日休みの時に行きますね』














じゃあメールしてくんな!!!!!!!!!(激怒)

来る時だけでいいのじゃ!!!!!!!














そして出勤、ヒマヒマでカウンター作業をサクサクこなし、キャバ誌を読みながら待機。



『志津香が好きでたまりません』














・・・・・・・・・・もう死んでいいから。













『何も知らないのに好きになれるんですか？私にはわかりませんが･･･』

『好きじゃなかったら会いに行かないでしょ』






・・・・・・・・・・・・・もうどうにでもして～♪

ってぴちょん君かぃ!!ｗｗｗ

『ありがたいことです。』

終了ーーーーーーーーーーー。

もういいよ、来なくてもいいよ。

勘違い野朗はもう沢山です(涙)

でも店的には呼べ、って感じなんだろうなぁ、12月だし・・・・・

なんと先月は系列ビル4店舗の指名売上ランキング上位20位にランクインしてしまったので否が応でも期待されてしまいます。

はっきり言ってそんな金額でランクインしちゃうなんて尋常じゃないですｗ

それで上り調子だね、とか言われると辛いんです。

違うのに・・・・・・・・

アタシの先月の売上のほぼ半分は品川君なのに・・・・・・・・・

彼氏を客になんかしたくないのに・・・・・・・(泣)

って品川君に言ったら「呼ばれてはいないよ、会いに行ったんだから」と激嬉しい回答(*´∀｀)ﾎﾟｯ

今月の売上は果たして先月を越えることができるのでしょうか・・・

火曜日の夜。

仕事は休みなので夕飯を作りに行くつもりで昼の仕事帰りに買出し。

基本魚メインな人なので鮮魚コーナーへ行くと鰻激安!!!(笑)

お子たちの分も一緒に買って、今日はうな丼にしよう～、とみつばも忘れずに購入。

みつばとか、あさつきとか、薬味をとっても重要視する品川君。

今までの男は多分全て、胃袋捕まえてたアタシとしては好みを知ることは必要不可欠。

絶対に食べない、というものがまだわからないので極力好きそうなものを考えます。

「きょうのごはんなにー？」

「んー、うな丼～」

「やったー!!!うなどんだうなどん!!」

大喜びするお子たちにホカホカうな丼を与え(餌かｗｗ）、無性に食べたくなったアップルパイを食べながら洗い物をして風呂・化粧の支度をし、ふと携帯を見ると着信が。

あら珍しい、品川君から。

食べたいものあったら早めにね、って言っておいたんだけど、今頃かしら(-_-;)

「もしもし？電話した？」

「あー、うん。たまにはこっちからかけてみようかと思って。特に用はないんだけど」

(*´∀｀)ﾆﾀｧ

用もないのに連絡してくるなんてめ～ずらしぃ～～～♪♪

「ありがと♪今支度したら出るから。ご飯食べちゃった？」

「ううん、今オオグロさんちで飲んでるから(紅が）来たらご飯食べに行こうか、って」

「えっ。あ、そう。わかった」

「うん。じゃぁ後でね～」

買出ししちゃったよ･････_|￣|○ｶﾞｸｯ

まぁいっか、配達終って朝ごはんにすれば。

・・・・・・・・朝からうな丼？(-_-;)ｳｰﾑｗｗ

とりあえず買った食材を手にヘッドホン装着で鼻歌まじりにﾁｬﾘﾝｺを漕ぎ、予定時間ぴったりに到着。

「おう」

オオグロさんが手を上げる。

「あれ？二人？」

「ガキさん寝てる。昨日寝てないんだって」

「そろそろ起こす？」

「え？起こすの？」

「飲み行くって言えば絶対起きるから」

と言いながらとりあえずビール(笑)

1時間ぐらい喋ったところでそろそろ、と腰を上げ、ガキさんち襲撃ｗｗ

眠そうな目で(常に眠そうなんだけどｗ）「よっ」と言ってくれる。

「今日も皆で飲みに行くんでしょ？」

えっ、また置き去り?!(汗）

「今日はオレだいじょぶよ」とオオグロさんが言うので先週そそくさと帰ってしまったことを責めるｱﾀｸｼ。

「じゃぁ先週のリベンジだよリベンジ!!あれはないよ～」

「(笑)いや普通でしょ、普通～」

「メシどこで食う？」

「どうせ飲むんだからポイント行く？食べ物あるし」

「やっぱり(笑)」

ピーちゃんがいるポイントはスナックにしちゃぁすごくちゃんとしたご飯が出てくる。

お通しが5品ついてくるのが普通にすごい。

飲むとつまみがほしいアタシにもすごくいいお店なのだがさすがに一人ではまだ行けないでいる。

平日のせいか他に客は誰もおらず、初めて見るアミちゃんという女の子とピーちゃんとむっちゃんとママが勢ぞろいで相手をしてくれる。

客がいないのは元より、働く女の子も少ないのはどこも一緒のようだ。

「しずかちゃんうちで働きなよ～」

「時給3000円でお願いします(笑)」

3人のお母さんというむっちゃんがアタシをお誘いしてくれる。

給料が同じなら断然こっちのが働きやすいに決まってる。

「彼女高級クラブで働いてんだよ」

初めて会うアミちゃんにそんな説明をするガキさんｗ

「別に高級じゃないですからｗｗフツーですよフツー」

「えー、そうなんだぁ!!美容師さんかと思った～」

「あー、このカバンでしょ」

「そうそう～」

アタシは手にカバンを持って歩くのが苦手なため大抵美容師が提げてるようなバッグを腰に巻いている。

店の女の子にも「美容師？」と言われるほど美容師のやつっぽいらしいｗ

それから品川くんが仕事になる12時半まで飲みまくり、出てきたお通しをがっつり食べ、品川くんはさらにお茶漬けを要請してペロっと平らげ「歌えば？」とアタシにカラオケを要請。

「ちょっと上手いからって騙されちゃダメですよ」とガキさんに忠告する品川君。

「なんで？歌うまいと騙されちゃうの？」

「うん。基本文系好きだからね」

「え？歌って文系なの？」

「そうよ？」

知らなかったー(笑)

先週行ったキャバクラで100点を2回も出したｱﾀｸｼ♪

歌でも惹きつけてたことが判明♪

いえーい(笑)

しかし普段は飲まない焼酎、品川君が一緒にいると思うとつい飲みすぎ、品川くんが時間だから、と席を立つ頃にはほわほわで足元が危うい状態になってましたｗｗ

店を出る品川君を追いかけて見送り、ついでに抱きつく(笑)

「皆で飲んでくんでしょ？」

「うーん」

「一緒に帰るなら帰るよ。配達終るまで寝てれば？」

「うん♪」

やっぱり、少しでも一緒にいたい。

急いで店から荷物を持ってバタバタと品川君の隣に走り寄る。

「飲みすぎだよ～短時間に」

「うーん、いつも焼酎飲まないからなぁ」

「今日はそんなに遅くならないから待ってなよ」

「うん♪」

品川君ちとポイントの間には仕事場である店があるため少し遠回りしてキャッチのボーイに見つからないようにする。

休みの日なんだから何してたっていいはずなんだけど、男･金･酒に溺れるな、という３大禁忌に抵触しているので強気に出れません(笑)

部屋に着くなりバックを外して上着を脱ぎ捨て、最近登場した布団にダイブｗ

「ん～、ご飯焚けてる？食材買ってきたんだよ～。帰ってくるまでに朝ごはんつくる～」

「いいよ今日は。何か買ってくるからおとなしく寝てなさい」

ばさっ、と布団を掛けてくれる品川くんにしがみつくアタシ。

「んふふふふ～」

「酔っ払いが(笑)」

「酔っ払いだもーん」

「酒くさっ(笑)」

「しょうがないじゃーん」

「まぁいつもはオレが酒臭いんだけどね(笑)」

時間いっぱいまで、手を繋いでいてくれた。

「行ってくるね」とアタマをなでなでっ、として品川君は出て行き、吸い込まれるようにアタシは眠りに落ちた。


数時間後、バタバタ、と帰って来てガサガサコンビニの袋を漁り、買ってきたご飯をパソコンいじりながらもぐもぐ食べる品川君の後姿。

何気に、逆三角形なシルエットを持つ品川くんの後姿が大好きだ。

寝ぼけながらにやにやするアタシを、「まだ酔ってんの？」と覗き込む品川くん。

「ちょっとだけ」ふふふ、とにやけが止まらない。

「何にやにやしてんの」

品川君がほっぺたをつねる。

ダメだ、すごい好き。

酔っ払ってるせい？

すっごいくっつきたい(笑)

立とうとする品川君の首を抱えて、弾みのように、キスをした。

「奪ってやった(笑)」

「キスになってないよ(笑)」

「だってキライだって言うから」

「キライなわけじゃないよ、ただそんなにしたくならないだけ」

「え？じゃぁキスしないでしちゃうの？」

「・・・・・うん」

「えー！(笑)それはいやだよ～」

「してたねぇ(笑)」

「やだー(笑)」

いつも、何をするでもないけどくっついて眠るのが気に入ってて、それまでちょっと不眠ぽかった品川君も、一緒に寝る分だけ寝る時間が増えた、と言っていた。

アタシが感じていた壁は、アタシが勝手に作り出したものだったのかもしれない。

一人でいる事、が当然で、飲むとき以外は引きこもりのようにパソコンと向き合っていた品川くんの生活に、アタシはいつの間にか入り込んで、いなくなるのが淋しいと思われるようになったのはすごい快挙だ。

そして、したいと思わなかったキスを、沢山した。

したいと思ってくれた？(笑)

アタシはほんとにすごーく大好きで、幸せで、にやにやしっぱなしで、それを見て笑いながら「唇かわいい」と口付け。

「もう二度と言わないよ、そんなこと」

「うん。嬉しい」

「こないだだったらそんな気分だったのに」

「(笑)まだいいの」

しなくたって充分。

アタシは初めて品川君が同じ気持ちでいてくれてることを実感して嬉しかった。

「おかしいな、この状況(笑)」

「なんで？」

「だって、皆まだ仕事してるんだよ。何してんだオレ」

「いいじゃん。優越感♪」

「好きだよ」

「うん。多分、ね」

「うん。いや、でも好きだよ」

「(笑)うん」

「(笑)うん」

ばかみたいなやりとりかもしれないけど、ちょっとずつ、進んでる感じがちゃんとわかって、少しずつ気持ちが寄り添って行くのがわかるのはとても素敵なことだと知った。

いつまでも一緒にいたいなぁ。

なんで素敵な時間はあっという間なんだろう。

「あー、行かなきゃ」

「最近帰るのがイヤなんだよね。いいよ仕事行かなくて(笑)ずっといてよ」

「(笑)それじゃぁ品川君養ってあげられないじゃん」

「(笑)そうだよね」

アタシはほんとに品川君が主夫だっていいと思ってるけど。

実際はものすごーく関白タイプな品川君なので(笑)、冗談でしかないんだけど。

あんまり難しいことはナシにしよう。

こうして気持ち寄り添って一緒にいよう。

一緒にいる間は、相手のことだけ見ていよう。








アタシの心は、今、幸せであることを選んだ。