ひとこと

言われて無条件に喜べる、幸せになれる言葉ってあると思う。

すごく些細なことでも。

だからそんな言葉を貰える喜びを大切にしたい。

アタシも誰かにそんな言葉をあげれる奴になりたい。

例えそれが下心から出た言葉であっても、嬉しい言葉であることには変わりないのだから。

土曜日の仕事後に会いに行った。
ビールと焼酎でちょっと酔っていたのだけどとりあえずいつものように台所の片付けと部屋の片付け。
でも部屋はクロゼットが手に負えなかったのでなんとなくごみを捨てて辺りを整理するに留めておいた。

元々遅くなるから、と言われてたけど4時ぐらいに一度来て｢あと1時間はかかる」と言って出て行き、酔いと片付けて寝ていたアタシが起こされたのは6時を過ぎてからだった。
パソコンをいつものようにカタカタ、といじってビールを空け、アタシの隣に座ってアタシのアタマをなでなで、とする。
お腹空いた、とご飯とキムチをかきこんでビールで流すとタバコを吸って落ち着く。
うとうとしながらも背中とかにくっつくアタシに寄り添うように布団に入るとやっと抱きつくことができる。

いっぱいぎゅうぎゅうして「すき」と言うと「ん」とだけ返事をする。
そうやって抱き合っていられることの幸せ。
「今日はゆっくりできるの？」
「そうでもない」
「そっか」
でも大丈夫、今度のお休みはいっぱいゆっくりできるよ。
そのゆっくりできる時間に何をしたらいいかは全然わからないけど、掃除してる時に「横浜・中華街ガイド」とかいう雑誌があるのを見つけてしまった(笑)

品川くんちにある雑誌は殆どヲタ系マンガかバイク雑誌なのだけどたまーに男の子向けのファッション誌があったりして面白い。
それを読んだからって何か変わるわけでもないのが面白い(笑)
だからきっと今度のデートもダラっとして終るのかもなー、って思ってるけど沢山一緒にいられるだけで幸せ。
まぁ話題に困るから水族館だけは提案してみようと思うけど。行きたいって言ってたし。

抱き締めたままうとうとして、ハっとしてまたぎゅうっとして。
キスをして見詰め合ってにこにこして、品川くんは言った。
「出会った頃よりかわいくなった」
「ほんと?!(*゜∀゜)髪ストレートにしたから？」
「んー・…慣れて来たかな」
「えぇ?!慣れなの?!」
「見た目より年月がものを言うからね」
「ちぇー」
「でも元々嫌いなタイプじゃないのよ」
そんなフォロー今更だい!(笑)
でも知り合ってからは結構経つ。それだけ品川くんも心を許してくれてるのだろう。
未だにアタシは品川くんとの現実的な生活を考えることができないけど、それはそれとして彼なりに付き合ってくれているのが有り難い。

ばっちり充電して日曜の仕事後は行くのを止めといていつものバーへ行き、以前友達と行った店の店長に出くわしご馳走になる。

2時間睡眠のわりにスッキリした月曜日には職場のアタシ宛に嬉しい手紙が届いた。
ディズニーランドorシーのご招待ペア券☆
ディズニ-関連の各種優待ｻｰﾋﾞｽが受けられるクラブに組合で入っていて、その受付窓口として業務に就いているアタシは毎年招待されるのだ。
まぁその結果をレポートして社内報で宣伝するのが本来の目的なんだけど。
先日予約したホテルもばっちりだし、これで準備万端♪
ウキウキ気分でアタシは瀬名さんにメールした。

『ディズニーのチケット来たよ♪』
週末早引きしてそのまま月曜も休んでいた瀬名さんだったがメールの文面は明るい。
『チケット来たか!楽しみだね☆』
うん、楽しみ♪
そう言ってくれて楽しみ。
O型男は未経験なのでイマイチつかみ所がわからない瀬名さんはホントはイヤイヤ付き合ってくれてるんじゃないかと思ったりするのでそう言ってくれると安心する。
前日はメーデーという組合連合のイベントで代々木公園に行くのでそのあともプラっとできそう♪
買い物も最近は一緒に選んでくれるようになったので子供と行くのも以前ほど苦痛じゃない。
物事は万事順調。
店での仕事の行き詰まりはどうしようもないこと。
アタシは幸せになるために、幸せな気分を得るために色んなことをするだけ。
営業して、来てくれて少しでもアタシが幸せな気分になれるならすればいい。

今はこの幸せ気分を満喫していたいんだよ。